Apple Watchをお使いの方なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。「このデジタルな時計に、もう少し温かみが欲しい」と。
私たちSpringHikerにも、そんなお声をいただくことが増えました。AirPodsケースをお求めくださったお客様から「Apple Watch用のバンドはないの?」と聞かれることが、実は何度もあったのです。その声に応えて、私たちはApple Watch用の本革バンドを手がけるようになりました。
今回は、Apple Watchに本革バンドを合わせる魅力と、素材選びのポイントをお話しします。
なぜApple Watchに「本革」なのか
Apple Watchは、優れた機能性を持つデバイスです。でも、毎日身につけるものだからこそ、肌に触れる感触がとても大切だと私たちは考えています。
シリコンやフルオロエラストマーのバンドは、たしかに汗や水に強い。スポーツの場面では頼もしい素材です。でも、仕事の打ち合わせやちょっとしたお出かけのとき、手首にデジタルガジェット感が強すぎると感じることはありませんか。
本革バンドを着けると、Apple Watchの表情がガラッと変わります。ステンレスケースに栃木レザーのキャメルを合わせると、まるで上質な腕時計のような佇まいに。イタリアンレザーのダークブラウンなら、ビジネスシーンでも違和感なく溶け込みます。
そして何より、革は「育つ」素材です。使い込むほどに色が深まり、艶が増していく。3ヶ月、半年と経つうちに、あなただけの色合いに変化していきます。デジタルデバイスなのに、そこにアナログの時間が流れている——この不思議な調和が、本革バンドならではの魅力です。
素材で選ぶ——栃木レザーとイタリアンレザーの違い
革のバンドと一口に言っても、素材によって性格はまったく異なります。私たちが使っている代表的な2つの革について、制作者の目線からご紹介します。
栃木レザー——しっかりとした存在感
栃木レザーは、植物タンニンで丁寧になめされた日本製の革。最大の特徴は、そのしっかりとしたコシです。新品のときは少し硬さを感じますが、1週間もすれば手首に馴染んできます。この「馴染む過程」を楽しめるのが、栃木レザーの良いところ。
エイジングも見事です。特にキャメルやナチュラルは、使い始めの明るい色から飴色へと深まっていく変化が顕著で、「育ててる実感」が湧きます。以前栃木レザーの記事でも詳しくお話ししましたが、この経年変化の美しさは植物タンニンなめしならではのものです。
イタリアンレザー——しなやかな上質感
一方、イタリアンレザー(ブッテーロやミネルバボックスなど)は、しなやかさが際立ちます。腕に巻いた瞬間から「あ、柔らかい」と感じるフィット感。栃木レザーが「育てる革」なら、イタリアンレザーは「最初から寄り添ってくれる革」と言えるかもしれません。
色の深みも独特です。オイルをたっぷり含んだイタリアンレザーは、光の角度で表情が変わるプルアップと呼ばれる現象が起こります。手首を動かすたびに微妙な陰影が生まれて、眺めていて飽きません。イタリアンレザーの解説記事も合わせてご覧ください。
サイズ選びで失敗しないために
Apple Watchのバンド選びで意外とつまずくのが、サイズの問題です。ここだけは間違えると取り返しがつかないので、しっかり確認しましょう。
ラグ幅を確認する
まず大切なのは、お使いのApple Watchのケースサイズに合ったバンド幅(ラグ幅)を選ぶことです。
- 38mm / 40mm / 41mmケース → バンド幅 20mm
- 42mm / 44mm / 45mm / 49mmケース → バンド幅 22mm
Apple Watch Ultraをお使いの方は49mmケースですが、バンド幅は45mmと同じ規格です。
手首周りの測り方
次に手首周り。柔らかいメジャーがあれば、手首の骨が出ている少し上あたりを測ります。メジャーがなければ、紙や紐を巻いて印をつけ、定規で測ってもOKです。
本革バンドの場合、ぴったりサイズより5mm程度余裕を持たせるのがおすすめです。革は使ううちに少し伸びますし、夏場は汗で手首が膨らむこともあるので、きつすぎると革にも肌にもよくありません。
本革バンドのお手入れ——意外とシンプルです
「革のバンドって手入れが大変そう」と思われるかもしれませんが、基本はとてもシンプルです。
普段のケアは、外したときに乾いた柔らかい布で軽く拭くだけ。これだけで十分です。汗をかいた日は、固く絞った布で拭いてから、風通しの良い場所で陰干ししてください。
月に1回程度、革用のクリームを薄く塗ってあげると、しなやかさが保たれます。ただし、塗りすぎは禁物。ほんの米粒ほどの量を指で薄くのばすくらいがちょうどいい。お手入れの詳細記事も参考にしてみてください。
一つだけ注意があります。水泳やシャワーのときは外してください。革は水に弱い素材です。もちろん多少の雨や手洗い程度なら問題ありませんが、長時間の水没は避けてください。運動時にはシリコンバンド、日常には本革バンドと使い分けるのが、長く愛用するコツです。
SpringHikerのApple Watchバンド
私たちは現在、Apple Watch用の本革バンドをオーダーメイドでお作りしています。
ケースサイズ、手首周り、革の種類と色、ステッチの色——お客様のご希望に合わせて、一本一本手作業で仕上げます。「栃木レザーのナチュラルに、白いステッチで」「ブッテーロのダークブラウンを、できるだけシンプルに」。そんなご相談をいただくのが、私たちにとっても楽しい時間です。
AirPodsケースで革小物の良さを知ってくださった方が、次にApple Watchバンドを相談してくださる。そうやって少しずつ、身の回りの小物が本革に変わっていく暮らしを、私たちは応援したいと思っています。
ご興味のある方は、オーダーメイドページからお気軽にご相談ください。サイズの測り方がわからない場合も、お問い合わせいただければ丁寧にご案内いたします。







